ロブロックスがライセンス供与プラットフォームを発表
ロブロックスクリエーターとIPホルダーの提携と大規模なライセンス供与システムが利用可能に
-
Roblox(ロブロックス)「ライセンス管理」と 「ライセンスカタログ」を含む当社のライセンス供与プラットフォームを活用して、創作物の権利保有者がクリエーターとパートナーシップを結び、大勢のエンゲージメント率の高いユーザーの獲得が期待できます。 このシステムによって、クリエーターは人気の知的財産(以下、IP)を使ってバーチャル空間を制作できるようになります。
-
長期的には、ロブロックスのライセンス管理機能を知的財産権保有者(以下、IPホルダー)全員が利用できるようにし、ライセンスの種類も追加していく予定です。クリエーターとIPホルダーの自由度も上がります。
-
ライオンズゲート、Netflix、セガ、講談社による知名度の高いIPの提供から開始します。 今後、数ヶ月以内に詳細を発表します。
私たちは、世界のゲームコンテンツ全体の収益のうち10%がロブロックスのエコシステムを通じて流れ、クリエーターコミュニティに還元させるという意欲的な 目標 を昨年のロブロックス開発者会議で発表しました。 ロブロックスはユーザーが制作する何百万本ものバーチャル空間を提供するプラットフォームであるため、コミュニティがこの目標を達成するカギとなります。 ロブロックスのクリエーターの成功はさらに加速しています。2024年には、当プラットフォーム上でクリエーターは9億2300万ドルを稼ぎ出し、2023年の7億4100万ドルから25%増加しました。 今年は収益が10億ドル以上になる見込みです。
10%という目標を達成するには、ゲームやエンターテインメントなど、幅広いジャンルのバーチャル空間をロブロックス上で制作する多様なクリエーターが必要です。
当社のビジョンは、すべてのクリエーターが自分の好きなシリーズ作品の権利保有者と簡単にパートナーシップを結べるようにし、供与されたIPを自作のバーチャル空間に取り入れられるようにすることです。 これを実現するために、当社はIPホルダーによる知的財産管理機能と大規模なライセンス供与の方法を簡素化し、クリエーターがロブロックス上で知的財産を利用できるようにしています。
本日、ライオンズゲート、Netflix、セガ、講談社の4社のパートナーと共に、ロブロックスライセンス管理と ライセンスカタログ の提供を開始します。 本日から、『イカゲーム』、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』、『トワイライト』、『ソウ』、『ダイバージェント』、『グランド・イリュージョン』、『龍が如く』を含む7つのIPを、条件を満たしたクリエーターがライセンス使用できるようになります。今後、数週間以内にさらに2つのIPが追加され、今年後半には使用可能なIPがさらに追加される予定です。
ロブロックスライセンス管理とライセンスカタログのご紹介
これまで、IPライセンス供与は複雑で時間のかかるプロセスでした。 ライセンシー(被許諾者)候補は、様々な関係者と交渉し、定期的な審査を受ける必要があり、プロセスには数ヶ月かかることもありました。 権利保有者はライセンス取得に興味のあるクリエーターを見つける苦労がある上に、このプロセスの性質上、IPを使用できるのは一部の大手制作スタジオに限られていました。 クリエーターが常に進化していき、コンテンツをアップデートしているユーザー生成型バーチャル空間が多数あるロブロックスの反復型開発プロセスに合わせるため、当社はクリエーターが簡単に使用できる柔軟なライセンス取得方法を提供する必要性があると考えていました。
そこで、ロブロックス「ライセンス管理」と「ライセンスカタログ」が生まれました。これは、ゲームとインタラクティブメディアのライセンス供与・取得を大規模に行うための新しい革新的なシステムであり、すべての権利保有者とクリエーターがパートナーシップを結ぶ新しい機会を生み出すものです。
「ライセンス管理」は、権利保有者に新しいセルフサービス型の知的財産管理ツールを提供し、ロブロックスクリエーターがロブロックス上で使用できるIPライセンスを簡単に供与できるようにします。 IPホルダーは、以下のことができるようになりました。
-
IPライセンスの登録・作成、IPの利用条件のカスタマイズ、バーチャル空間の積極的なスキャンによるIP使用状況の確認、クリエーターに直接ライセンス供与、収益分配を自動収集。
-
(a) IPライセンス供与が可能なバーチャル空間を特定し、(b)ライセンス供与が可能な知的財産を新しいライセンスカタログに掲載して、クリエーターにIPライセンスを供与。 クリエーターはカタログを閲覧し、IPライセンス供与を申請でき、権利保有者は申請内容を確認し、承認または却下することが可能。
このプロセスには数ヶ月ほどかかり、以前は使用できるのはごく一部の人に限られていましたが、現在では条件を満たしたクリエーターや権利保有者が、わずか数日から数時間でIPライセンスを使用できるようになりました。
ロブロックスは、ブランドを含む権利保有者に対し、大規模でエンゲージメント率の高い1日平均9,780万人のアクティブユーザー数* を獲得するチャンスを提供します。その多くは次世代の消費者です。 IPライセンスを供与されたクリエーターにとって、これは人気IPをメインテーマにしたバーチャル空間を制作するチャンスが与えられているという意味です。 小規模で機動力のある制作チームが何百万人規模のユーザーを夢中にするゲームを制作しており、ロブロックスでのゲーム制作の大きな可能性を証明しています。 当社は、 『グロー・ア・ガーデン(Grow a Garden)』 のようなゲームが記録的な同時接続ユーザー数に達しているのを目の当たりにしてきました。
*1日の平均アクティブユーザー数は9,780万人(2025年第4四半期時点)
現時点でのIPパートナー企業のご紹介
コミュニティの制作に対する熱意と素晴らしいIPの活用を組み合わせることで、クリエーターに新たな機会を与えることができます。当社は、ライセンスカタログに掲載する最初のIPパートナー企業を発表できることを嬉しく思います。
ライオンズゲート
世界最大の独立系映画・テレビ制作会社であるライオンズゲートは、世界中の視聴者を魅了する映画、テレビシリーズ、大ヒットシリーズ作品 の数々で知られています。 ライオンズゲートは、エンゲージメント率の高いロブロックスの膨大な数の視聴者にリーチできる可能性に着目し、クリエーターと提携して『トワイライト』、『ソウ』、『グランド・イリュージョン』、『ダイバージェント』、などの代表的なシリーズ作品やその他の知名度の高いIPを基にしたデジタルバーチャル空間を展開しています。
ライオンズゲートのエグゼクティブVP兼グローバル・プロダクツ&エクスペリエンス部門責任者であるジェネファー・ブラウン氏は、次のように述べています。「ロブロックスは、ファンが自分だけのインタラクティブなかたちで大好きなシリーズ作品に関わることができるダイナミックな独自のプラットフォームを提供しています。 当社は、ロブロックスのクリエーターコミュニティと関われることを大変喜ばしく思っており、彼らが当社のIPを元に制作する革新的なゲーム作品を見る日を心待ちにしています。」
セガ
これまで様々なイノベーションを展開してきた主要ゲームパートナーであるセガは、この立ち上げに参加し、ロブロックスクリエーターに『龍が如く』 のライセンス供与を開始します。
『龍が如く』は、日本に拠点を置く「龍が如くスタジオ」が作り出す、ドラマチックアドベンチャーゲームシリーズです。 「ゲームに飽きた大人たちが本気で楽しめるゲーム」を生み出すため、2005年に発表されました。主人公たちは策謀渦巻く裏社会に足を踏み入れていきます。 ユーザーは、様々な想いを背負った人々との出会いや別れが描かれた、本格的なクライムサスペンスを体験できます。 舞台となる繁華街に存在するクラブやカラオケ、麻雀からパチンコまで「大人の遊び」が詰め込まれた作品です。
『龍が如く』のIPがロブロックスに登場し、ファンは「龍が如くスタジオ」の公式ライセンス供与を受けて、原作の設定とストーリーに基づいた世界観で開発することが可能になりました。 『龍が如く』のファンの方にも、まだプレイしたことのないユーザーの方にも、このシリーズ作品の新しい画期的な楽しみ方を世界中で体験していただきたいと思っています。
Netflix
高い評価を得たオリジナルシリーズや映画と秀逸なストーリー性で業界を牽引するNetflixが、『ストレンジャー・シングス』や『イカゲーム』を始めとする人気シリーズをロブロックス上で展開することを嬉しく思います。
講談社
講談社は、漫画、アニメ、文学作品などのIPを管理する日本の世界的な大手出版企業です。 Robloxには、漫画をテーマにした多数のバーチャル空間があり、大勢の熱心な漫画・アニメファン層がいます。 このポテンシャルに着目した講談社は、2024年に開発費として150万ドル(約2億円)が提供される、漫画『進撃の巨人』をテーマにしたロブロックスエクスペリエンスコンテストを主催しました。
さらに今年、講談社と原作者の全面的な協力のもと、『ブルーロック』と『転生したらスライムだった件』を近日中にライセンスカタログに登録予定です。
講談社の代表取締役社長の野間省伸氏は、次のように述べています。「ロブロックスコミュニティのクリエイティビティは実に刺激的です。当社の人気漫画や小説、そしてそれらのアニメ化作品を、新たな形式でクリエーターの皆様にライセンス供与できることを嬉しく思います。 世界に向けた『Inspire Impossible Stories』という当社の理念にしたがって、本パートナーシップにより、ファンとのつながりを深め、没入型のバーチャル空間・ゲームにより新たなストーリーテリングのかたちを探ってまいります。」
今後、数週間以内にさらにエキサイティングな発表がありますのでお楽しみにどうぞ。
今後のロブロックスでのIP管理
当社は、年内にさらに多くのIPホルダーとの提携を進めていき、ロブロックス上で使用可能なIPを増やしていく予定です。 当社は、数ヶ月以内に条件を満たしたIPホルダーにライセンス管理機能を開放することを目指しています。 「完全バーチャル空間化」(訳注: IPをバーチャル空間の全編にメインテーマとして取り入れること)は、当社が提供する最初の契約形態ですが、今後もさらなるライセンス形態を模索し、あらゆるタイプのロブロックスクリエーターにIPライセンス供与する方法を提供していきます。
クリエーターやIPホルダーと歩む当社の道のりはまだ始まったばかりです。今後、ロブロックスでどのようなコラボレーションやバーチャル空間が生まれるのか、とても楽しみです。